「2025ウルシ天ぷらの会」に参加してきました!

4月20日(日)、「縄文うるしパーク – 埼玉に漆を植える会」(工房「うるし劇場」を営む漆作家の加藤那美子さん主催)の「2025ウルシ天ぷら会」に参加してきました。参加者は計16名、蓮田市から参加の方は1名、他15名は遠方からの参加です。

日本で一番ウルシを食べている人と自他ともに認める、東京藝大名誉教授の三田村先生も駆けつけて来られました。参加された皆さんは、ご自身の仕事で漆に携わっている方や金継ぎ教室の生徒さん、植物療法士、地域おこし協力隊、新聞記者など、それぞれの立場で漆に興味を持っている方々で、漆の話題が広がるとても有意義な会でした。

各自ウルシの葉を摘んで天ぷらの準備

三田村先生はご自宅用のウルシの葉も摘み取り

加藤那美子さんが用意してくださったウルシメニューは、
ウルシの天ぷら
ウルシのおひたし
ウルシ若葉茶
漆鶏鍋
などなど。
漆鶏鍋は、味比べ用にウルシの枝が入っている鶏鍋と入っていない鶏鍋の2つが用意されました。食べ比べたところ、ウルシが入ったほうがスープにコクが出て味わいが深くなり美味しいと好評でした。ちなみに鍋に入れるウルシの枝は、料理用に圧力鍋で2時間蒸して下処理をしているとのことでした。入れる部位や下処理の時間などで味も変わるようで、なかなか奥の深い料理のようです。

採れたてのウルシの葉の天ぷら

手前が味比べ用のウルシ無しバージョンの漆鶏鍋

ウルシ入りの漆鶏鍋とウルシのおひたし

ウルシ畑での天ぷら会の後は、近くの工房「うるし劇場」に移動して、ウルシの枝から漆を採る“瀬〆漆”採り体験。普段は漆を採るには非効率で、漆搔きさんも捨ててしまっていた枝からも、少量でも漆が採れて、その後料理にも使えるという、枝の部位の活用方法を楽しみながら学べた1日でした。

工房「うるし劇場」で“瀬〆漆”採り体験

少し搔いただけでも2gほどの漆が採れた

加藤那美子さんが“瀬〆漆”で作ったお箸(右手側)、1gもあれば一膳塗れるらしい

三田村先生曰く、韓国では、街中の露天など、そこかしこでウルシの枝が料理用としていい値段で売られているとのこと。日本でももっとこのウルシの枝に価値を見いだしていくことができれば、ウルシの生産者や漆搔きさんの収入にも繋がるので、食材としてのウルシを広げていきましょう、と締めくくられました。

“瀬〆漆”を直接舐めて味を確かめる三田村先生、さすが猛者!

加藤那美子さん、諸々の準備ありがとうございました! 皆さま、楽しい1日、お疲れさまでした!

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