2023年3月1日 / 最終更新日時 : 2023年3月1日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ 春をことほぐ 文と写真:中根 多香子 三月三日は女の子の健やかな成長と幸せを願う「桃の節句」。 元々は春を寿ぎ、無病息災を祈る厄祓いの習わしです。 私は三姉妹の末っ子で、子どものころは、姉たちとひな祭りのレコードに合わせて歌ったり、ひ […]
2023年1月6日 / 最終更新日時 : 2023年1月6日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ ふだんの漆で七草がゆを 文と写真:中根 多香子 せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ 春の七草♪ 和歌のリズムで口ずさみたくなる、人日の節句。 若菜とお米、自然界から新たな生命力をいただきます。 一月七日は「人日の節句 […]
2022年12月13日 / 最終更新日時 : 2022年12月13日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ 福を招く、お正月のテーブル 文と写真:中根 多香子 お正月は日本人にとって、最も大切な年中行事。 新年に豊かな実りと幸せを授けてくれる「歳神様」をお迎えする準備を、少しずつ始めます。 思い出すのは子ども時代、元旦はいつもより小綺麗に身支度をし、両親 […]
2022年9月6日 / 最終更新日時 : 2022年9月6日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ 重陽の節句 文と写真:中根 多香子 九月九日は重陽の節句。 九という陽数の極みが重なる佳き日、長寿と繁栄を願うまつりごとで、旧暦では菊の咲く頃から「菊の節句」ともいわれます。 現代では影が薄いものの、五節句の中で最も重要といわれる重 […]
2022年8月10日 / 最終更新日時 : 2022年8月9日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ 五感で涼を 文と写真:中根 多香子 カランコロン 浴衣をまとい、暑気払いに近所へお出かけ。 漆の下駄が奏でる軽やかな音に心もはずみます。 下駄は輪島の祖母が大切に仕舞っていたもの。 赤い鼻緒が私には小さめでしたので、鼻 […]
2022年7月5日 / 最終更新日時 : 2022年7月5日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ 梶の葉に願いを 文と写真:中根 多香子 七月七日は五節句のひとつ、七夕の節句です。 母から受け継いだ硯箱を用いて、窓辺に七夕のしつらいを。 五十年以上使い込まれた硯箱は、ある種の風格をまとっています。 事を「成す」茄子の香合に「鹿の巻筆 […]
2022年6月14日 / 最終更新日時 : 2022年6月14日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ 水の月に 文と写真:中根 多香子 「洗ってあげるとな、漆が喜ぶんや」 水無月になると、塗師(ぬし)から聞いた言葉を思い出します。 乾燥が苦手な漆器にとって、毎日使うことは何よりのお手入れ。 潤いのある人肌と触れ合い、流水を浴びるこ […]
2022年5月26日 / 最終更新日時 : 2022年5月26日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ 漆の森づくり 文と写真:中根 多香子 この春もまた、同志の皆さんと漆の植樹を行いました。 不足している国産漆を増やすための取り組みです。 みどりの日にふさわしい新緑がお出迎え、拠点である岩手県上米内(かみよない)駅近くには八重桜も咲き […]
2022年5月4日 / 最終更新日時 : 2022年5月4日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ 端午の節句 文と写真:中根 多香子 風薫る五月、端午の節句を祝うテーブルをしつらえました。 わが家の定番メニューは、「勝男」に通じる鰹のたたき、「めでたい」鯛汁、「すくすく伸びる」筍の煮物など、縁起を担いだ旬のもの。 黄色が邪気を払 […]
2022年4月12日 / 最終更新日時 : 2022年4月12日 中根多香子 中根多香子の連載エッセイ-漆のこころ うるしのある麗しいくらし 文と写真:中根 多香子 漆とふれ合い、半世紀が経ちます。 母のふるさとが輪島であることから、私は輪島塗という工芸品がいつも身近にある環境に育ちました。 幼い頃から漆のお椀やお箸を普段づかいに、お正月などハレの日には少しか […]