相模漆復活プロジェクト:圃塲整備事業の一環でフェンスを設置
昨年12月、秦野市の有志団体「丹沢漆の里ムーブメント」と共に進めている「相模漆の復活に向けたウルシの植栽地、苗木生育のための圃塲整備事業」において、獣害対策強化のため圃場周りにフェンスを設置しました。設置にあたっては、一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会様にご支援をいただき、助成金を活用させていただきました。
現在、三廻部の圃場では、5面の畑にウルシ苗を植樹しており、獣害対策のためにトリカルネットと呼ばれる樹脂製の簡易柵で囲んでいたのですが、鹿に倒されることもしばしばで、特に鹿の食害から苗木を守るには、更なる強化が必要でした。加えて、苗木の生長に伴い、いずれはトリカルネットを外す必要があったため、今回、同協会の助成金により、まずは1面分のフェンスを試験的に設置しました。
深刻な鹿による被害
フェンス設置の前は圃場の周りに防護ネットを張っていましたが、防護ネットでは鹿などの大型の動物には体当たりで倒されたり、飛び越えて中に入られてしまったり、小型の動物には写真のように食い破られて中に入られてしまったり、ということが度々発生していたため、更なる対策は喫緊の課題でした。
フェンス設置作業
フェンスの設置工事は秦野市の森林組合に依頼し、数日の作業で無事に完成しました。一昨年に同協会の支援により導入した乗用草刈機に続き、今回フェンスを設置させていただき、お陰さまで着々と生育環境が整いつつあります。
フェンス設置完了
フェンスの設置は費用もかかることから、一足飛びに他の4面すべてに設置という訳にはいきませんが、他の面についても、電気柵や防護ネットの支柱強化など、今出来ることを行いながら、順次整備を進めていきたいと思います。まずは今回のフェンス設置が、鹿や他の動物への圃場全体の抑止力になることを願っています。
この後、トリカルネットを外し、ウルシ苗の補植を行うなどして、春の芽吹きに備え、相模漆の復活に向けた取り組みを、また一歩進めていきたいと思います。
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