春をことほぐ

文と写真:中根 多香子 三月三日は女の子の健やかな成長と幸せを願う「桃の節句」。 元々は春を寿ぎ、無病息災を祈る厄祓いの習わしです。 私は三姉妹の末っ子で、子どものころは、姉たちとひな祭りのレコードに合わせて歌ったり、ひ...

昔の漆の産地を調べてみました

かつては日本中で漆が採られていたそうですが、ではそれはどこなのか?それを知りたくて調べてみました。 明治40年出版の「実用漆工術」という書物には武井藤助氏の生漆標品に係る産地として次の30ヶ所が紹介されています。 追記:...

明治以前の漆液の主要産地を地図にしてみました。

明治時代に出版された「実用漆工術」(石井吉次郎・一戸清方)には、東京霊岸島武井藤助氏の生漆標品の産地として、主要な漆液の産地30箇所が紹介されています。 その産地を見やすく地図にまとめてみました。 昔の地名をたどっている...

日経新聞社のクラウドファンディング「未来ショッピング-SDGs特集」に出展

NPOウルシネクストでは、日経新聞社のクラウドファンディング「未来ショッピング-SDGs特集」に、天然素材「漆」で作るSDGsのバッジとアートパネルを出展します。 私たちは、サステナブルな天然素材「漆」と、それを活かして...

日本航空様のご支援ご協力により漆の種の販売会を行います

JAL日本航空様との協働が実現しました。 社員の皆様にご協力をいただき、ウルシの種をご自宅で育て、1年後、2年後に苗を持ち寄って植樹するというものです。 今回の取り組みは、私たちの活動をぜひ応援したいと、JAL様からご提...

日本の木の文化は心のよりどころ-森林文化協会グリーンパワー誌掲載

公益財団法人 森林文化協会が発行の月刊誌グリーン・パワーにて連載中 漆で未来は変えられる 09 グリーンパワー10月号 日本の木の文化は心のよりどころ...

日本のウルシの木 樹液の利用

漆液の利用はハチが知っていた 自分が住むところは、前には水田があり裏側は山林に囲まれています。夏の時期には、自宅の軒や雨樋の裏に毎年5・6個のハチの巣を発見し、対処に苦労します。 ハチの巣を見ていた若いころ、「あっ、漆だ...

日本のウルシの木 原産地・栽培か自生か

ここで漆掻きそのものから離れて、日本でのウルシの木の栽培や漆液の利用、権力者とのかかわりなどについて、文献の記述をもとにしながら自分なりに概観してみたいと思います。お付き合いください。 原産地は日本ではないのか? 今から...

新潟県柏崎市 佐藤佐平さん 新潟県朝日村 渡邊勘太郎さん|漆掻きさん(12)

新潟県柏崎市 佐藤佐平さん 佐藤家は、庄右衛門さん・平助さん・佐平さんと親子三代にわたり漆掻きを家業としてきました。 現柏崎市西長鳥はかつての北条郷であり、江戸時代からウルシの木が栽培され漆掻きも盛んで、この地域から採取...

擾乱期でも続いた漆生産 <中世の日本>

擾乱期でも続いた漆生産 <中世の日本> 中世期の漆工品の優品は思い浮かぶのですが、栽培や生産については自分の蓄えがなく、探してみました。『現代日本漆工総覧』の中に次の一文を見つけました。 平安末期からの戦乱、南北朝時代か...

技術発祥地は越前か?|漆掻きさん(1)

ウルシの木からその樹液である漆液を採取する作業を漆掻き(うるしかき)といいます。 また、その作業をする人も漆掻きと呼びますが、ここでは漆掻きさんと呼ぶことにします。 縄文遺跡から出土する櫛や弓などに漆が塗られているものや...

岩手県紫波町にて「ウルシモリモリプロジェクト 2022」開催

11月5日(土)10時より、岩手県紫波町日詰七久保の町有地において、昨年に引き続き2回目となる岩手県紫波町「ウルシモリモリプロジェクト 2022」植樹イベントが開催されました。 今年は、2023年6月4日に岩手県・高田松...

岩手県紫波町とウルシ産業の振興に関する基本協定調印式を実施

7月21日(水)岩手県紫波町役場に於いて、紫波町役場関係者、報道関係者等の出席のもと、 岩手県紫波町 熊谷町長 一般社団法人次世代漆協会 細越代表理事 株式会社浄法寺漆産業 松沢代表取締役 特定非営利活動法人ウルシネクス...

岩手県紫波町「ウルシモリモリプロジェクト」を支援

11月6日、岩手県紫波町平成の森町有林(土舘字小清水地内)にて、環境新世紀みらい宣言20th記念「ウルシモリモリプロジェクト」植樹イベントが行われました。紫波町とウルシネクストは7月に「ウルシ産業の振興に関する基本協定」...

岩手県浄法寺町 岩舘正二さん|漆掻きさん(9)

今回からは、実際にお話をうかがいご指導いただいた漆掻きさんについて書いていきます。 初めに取り上げる岩舘正二さんこそ、かつての浄法寺漆の名声を維持し、今日までその名をとどろかせた立役者であろうと考えます。 岩舘さんは、昭...

岩手県浄法寺町 小又米蔵さん|漆掻きさん(10)

浄法寺町の小又米蔵さんは、創意工夫の漆掻きさんであると考えます。 漆掻きの師匠は、增田榮松さんと堀口恵四郎さんだといいます。 周りの師匠や親方は職人気質で自分が持つ腕前を教えてはくれないが、二人の師匠はよくしてくれたとい...

展覧会情報 -特別展 URUSHI 伝統と革新-MOA美術館

特別展 URUSHI 伝統と革新 会期 2019.03.15|金| – 2019.04.16|火| 場所 MOA美術館(静岡県熱海市) http://www.moaart.or.jp/events/urush...

居酒屋一休50周年記念:輪島屋善仁デザインの特別カードで地域支援

居酒屋一休の50周年を祝う特別な「一休50周年スペシャルANNIVERSARYファンカード」が、創業200余年の輪島塗の老舗「輪島屋善仁」との素晴らしいコラボレーションにより誕生しました。この記念すべきカードは、居酒屋一...

小林忠兵衛さん|漆掻きさん(4)

福井県で発行された『服間ふるさと語り 漆・鎌・蚕』という書籍があります。 内容は、服間地区の人々への聞き取り調査がもとになっています。以下に示します。 初代小林忠兵衛さんは、福井県今立郡岡本村島の生まれで、本名は小林岩作...

宮城大学のインターネットによる配信番組で、土岐教授より漆の研究と共にウルシネクストとの取り組みを取り上げていただきました

宮城大学学術情報センターの新しい試みとして、インターネットによる音声配信、MyULP(Miyagi University Library Podocast)を昨年より配信しており、先日7月30日(日)に、ウルシネクストの...

天然素材漆でつくるSDGsバッジを未来ショッピングで販売開始します

昨年11月にクラウドファンディング「未来ショッピング」をおかげさまで成功裏に終了した「天然素材漆でつくるSDGsバッジ」ですが、終了後も多くの皆さまから入手方法のお問い合わせをいただき、この度正式に商品化することになりま...

天然素材の抗菌作用と持続可能性-森林文化協会グリーンパワー誌掲載

公益財団法人 森林文化協会が発行の月刊誌グリーン・パワーにて連載中 漆で未来は変えられる 05 グリーンパワー5月号 天然素材の抗菌作用と持続可能性2020GP05...

増田三兄弟のこと|漆掻きさん(5)

増田三兄弟とは、福井県今立郡岡本村出身の増田家の長男淺吉さん、三男榮松さん、四男竹治郎さんの三名を指します。 淺吉さんは明治4年生まれ、三男の榮松さんは同12年生まれ、そして四男竹治郎さんは同15年生まれです。 榮松さん...

塚田傳兵衛さん|漆掻きさん(2)

今回からは、何らかの文章に記された(記録に残る)漆掻きさんについて書きます。 東北の地で、越前(福井県)の漆掻きさんといったら、まず第一に挙げられる人物は塚田傳兵衛さんでしょう。 漆掻きさんからスタートし、多くの漆掻きさ...

国産漆と漆染めマスクを奉納し、新型コロナウイルス感染症早期終息祈願祭を行います

NPOウルシネクストは、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大している現状の早期終息を願って、漆の振興に関わるパートナー3社と合同で、8月19日(水) 11:00より、櫻山神社(岩手県盛岡市)と浅草神社(東京都台東区)に...

国宝・重要文化財の修理に関わる講演会と修理現場の見学会に参加!

日本漆アカデミー主催、国宝・重要文化財の修理に関わる講演と修理現場の見学プログラムに参加しました。 場所は地元で「おせんげんさん」と呼び親しまれている静岡浅間神社。総漆塗りで極彩色の壮大な社殿群は、江戸末期を代表する神社...

南部生漆生産集荷組合のこと|漆掻きさん(7)

漆掻きさんを取りまとめる人物を元締と呼び、時期によっては漆集荷人とも漆業者ともいいました。 そして、そのような人物の多くは福井県出身の者であったことは、これまでの記述から明らかでしょう。 福井県人の活躍を象徴する組織がか...

初公開!漆と綿だけで作ったプラスチックフリーのカード

NPOウルシネクストは環境省が推進するプラスチックとの賢い付き合い方を進めるプラスチック・スマートに参加しています。 今回環境省のご支援により、漆を活用した脱プラスチックへのチャレンジとして、宮城大学土岐教授とのコラボで...

優良選抜ウルシ苗による植栽会開催のお知らせ

ウルシネクストが賛助会員となっている、日本産漆を支援する「NPO法人壱木呂の会」さんから、「優良選抜ウルシ苗による植栽会」開催のお知らせです。 ウルシの植栽に関心があり、これから始めてみたい、またはすでに始めている地域、...

作業のいろいろ その3|漆掻き技術(4)

枝掻(えだがき) 止掻を終えた11月は、岩手県浄法寺町とその周辺地域ではウルシの木は落葉し、雪が降る天気も多くなります。 その時期の漆掻き作業は枝掻となります。 枝にある漆液を樹幹におろさないために浦目掻で枝止めの傷をつ...

公益財団法人お金をまわそう基金の助成先団体です

ウルシネクストは内閣府認定の「公益財団法人お金をまわそう基金」の助成先団体です。

日本の歴史、文化、芸術、技術を支えてきた漆を後世に繋げていくための漆の森づくり、地域振興を目指す事業の公益性やその意義に共感いただき、助成いただいております。

お寄せいただいた助成金は、相模漆の復活で国産漆を増やす植栽事業に活用させていただきます。

皆様からのご寄付、ご支援をよろしくお願いします!