NPOウルシネクストは、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大している現状の早期終息を願って、漆の振興に関わるパートナー3社と合同で、8月19日(水) 11:00より、櫻山神社(岩手県盛岡市)と浅草神社(東京都台東区)において、今年採取した国産漆と漆染め抗菌マスクを奉納し、終息祈願祭を行います。
古来、漆は高い抗菌性が確認されており、酸やアルカリにも溶解しない強い耐性を有しています。また、縄文時代早期の遺跡から漆塗りの装飾品が鮮やかな姿で発掘されるなど高い防腐性を持っています。今般のコロナ禍のような苦境の中でも未来を見据え、あり続ける象徴として、漆の永続性にあやかり、今年採取した岩手県産の漆と、漆を採取した木をチップ化して染めた抗菌性の高い漆染めマスクを奉納することで、一日も早い新型コロナウイルス感染症の終息を祈願できればと思っています。
櫻山神社は盛岡藩を治めた南部家ゆかりの神社で、盛岡城跡に建立され盛岡市民から「櫻山さん」と親しまれています。盛岡藩はウルシの植栽、漆掻きを奨励し、漆掻奉行を配置するなど漆の増産に積極的に取り組み、現在の漆産地化に繋がっているとともに、岩手県は国内随一の漆産地として全国の文化財の修理修復を支えています。
また、浅草神社の社殿は約400年前に徳川三代将軍家光公により寄進され、江戸の大火をはじめ関東大震災や東京大空襲等の被災を免れた総漆塗りによる権現造り風の木造建築物で、現在では国の重要文化財に指定されています。永きに亘り浅草の地に建立し続けている赤と黒の漆が施された社殿は、国産漆で修理修復されており、存続のために国産漆は無くてはならない存在です。
両神社ともに国産漆とのご縁が深く、日本が守るべき漆文化を次代に継承し、国産漆の育成に繋げる機会にしたいと、今回の申し出を快く引き受けてくださいました。
国産漆及び漆染めマスクご奉納・新型コロナウイルス感染症早期終息祈願祭
日時:令和2年8月19日(水) 午前11時より
場所:櫻山神社(岩手県盛岡市内丸1-42)019-622-2061
浅草神社(東京都台東区浅草2-3-1)03-3844-1575
パートナー3社
一般社団法人次世代漆協会(岩手県盛岡市)
https://www.zisedai-urushi.org/
株式会社浄法寺漆産業(岩手県盛岡市)
http://www.japanjoboji.com/
FEEL J株式会社(東京都中央区)
https://www.feelj.jp/